仕切り直しの第二次遠征隊日記 No. 1
サクッとやり直し!
これまで DEATH STRANDING のプレイ日記は、2019年に PlayStation 4(PS4)向けに発売されたオリジナル版をもとにずっと更新していました。日記を書き始めたときは、バージョン違いと言ってもせいぜいハード違いの PC 版ぐらいで、ゲームの内容に差なんてあまりありませんでした。ところが、昨年新しいハードウェアの PlayStation 5(PS5)向けにグラフィック向上と大幅な新規コンテンツ追加をうたった完全版の Director’s Cut が発表されました。うちは PS5が入手できなかったため、ずっと無印の PS4版をプレイしていたんですが、PC 版でも Director’s Cut がこの春発売されたので、プレイ日記の途中ですが、ここで最新の Director’s Cut に切り替えることにしました。
無印のオリジナル版から途中で Director’s Cut へ切り替えるには、ハードウェアが同じだとちゃんと引き継ぎ機能が利用できます。ただ、うちのように PlayStation 向けのコンシューマー版から PC(Steam)版へ乗り替えるハードまたぎの場合はセーブデータを引き継げません。そのため、また最初から北米大陸横断の旅を始めることになりました。すでにここまでプレイ日記をそれなりに掘り下げて書いてきているので、Director’s Cut の本筋の流れはサラッとやるだけにして、今のプレイ日記と同じ中部エリアの気象観測所までカイラル通信をつなげるところまで Twitch 配信でササッと進めてしまおうと思います。この『仕切り直しの第二次遠征隊日記』は、その配信のバックアップ動画を貼り付ける記事として書き残すつもりです。また、これまでの PS4版に比べて変化が気になったところや、気象観測所に追いつくまでに見つけた新規要素も書き添えていきます。
DEATH STRANDING Director’s Cut を Steam で購入してから、オープニングの一連の流れだけは先に見て、とりあえずうちの PC でも動くことは確認していました。ただ、本格的なプレイはこの配信が初めてでした。それで気付いた話、どうも1時間に一度ぐらいの頻度でエラーが発生してプログラムが強制終了してしまうようです。起こるタイミングは最初アイテムを拾ったときだったんですが、そのうちただフィールドを移動しているときにも起こるようになったので、原因がよくわかっていません。こういう不安定さも PC 版の宿命みたいなもんですね。
インターネットで検索してみたら、同様の症状に悩んだ人が書き残してくれたアドバイスが見つかりました。ただ、これをしたら直るというような明確な解決策はなく、ドライバーをきちんとアップデートするとか、基本的なチェック項目をちゃんと見直せばそのうち機嫌が直るだろうというような情報でした。
盲点になりそうなのはオーバーレイを消すことぐらいじゃないですかね。ダメならグラフィックの質を下げるしかありません。うちはまだいろいろ試して様子を見ている最中で、結局直っていません。手を尽くしたけどどうやっても直らない、かつ後半のゲーム難易度が上がってきたところで支障が出てくるようなら、Twitch の配信でプレイを垂れ流すのではなく、動画編集にしてストレスなく見られるようにしたものを YouTube に投稿しようかなどと考えています。これは今後もやりながら考えます。
サムを演じるノーマン・リーダスさんの誕生日(1月6日の山羊座)を設定して、文字は大きめ、画面は少し明るめを選択し、久々の KOJIMA PRODUCTIONS のロゴを見たら、PS4時代から美しかったオープニングが流れていきます。それでもフラジャイルと洞窟で合流するあたりから、明らかにグラフィックがよくなっていることに気付きました。うちの PC は組み立ててからもう数年経っているんですが、それなりのグラフィック設定で動いているようです。まあ、のちのちわかるとおり、それでもエラーが出て不安定な状態なので、そのうちこのグラフィック設定も落とすかもしれません。
文字が大きく表示されるようになったのでわかりやすいんですが、フォントが PlayStation とはちょっと違うような気がします。フォント自体はもしかしたら一緒かもしれませんが、余白の取り方とか、インターフェースの微妙なレイアウトデザインが別物なんですよね。
あと、文字で言うと、ほかのプレイヤーの落とし物は、PlayStation のアカウントだと横文字を見た記憶しかないんですが、PC 版は近場のアジア圏の同期が優先されているのか、漢字のプレイヤー名をよく見ます。なんか新鮮です。
目の前のものがくっきりはっきり細部まで見えるので、ちょっと遊んだだけでも、これってこんな色だったんだとか、こういう位置関係だったんだとか、あらためて気付くことが多かったです。サムが背中に背負う荷物のケースの色も、よく見ると金と銀の2種類あったんですね。たまたま視聴してくださっていた vylga さんに指摘していただいて(いつもありがとうございます🙏✨)、初めて細かい色の違いに注目するようになりました。フィールドの描写距離も上がっているようで、遠くの山肌もよく見えます。遠方の建設物も見つけやすいです。
また、カメラの視点を自由に動かせるところでは動かしやすくなっている印象を受けました。イゴール先輩と車両に乗ってセントラル・ノットシティから離れる冒頭の移動シーンでは、思っていた以上にまだまだノットシティの近くだったことがわかりました。ちょっとグラフィックがよくなるだけでも、こんだけ気付けることがあるんですね。
くっきりはっきり見えてグラフィックがよくなっていると書いたんですが、これも実際に見てみると善し悪しなところがあるようです。ポリゴンの細部までごまかしがきかないので、その分の不自然さは残ってしまっている気がします。
例えば、キャラクターの髪の毛がふわふわと動いたり、サムの装備を固定するベルトの端が風にそよいで揺れたりする細かな表現は増えたんですが、ポリゴンの端がぶつ切りになってしまっているような違和感が残るほか、モデルがちょっと浮いて見えたり、物が積み重なる重厚感が足りなかったり、アメリのスカートが脚に挟まるところなど、別のモデルのポリゴンと衝突するようなところでは不自然に重なっているように見えたりで、プレイ中細かいところに目がいってしまいました。サムのタンクトップの脇のところがメッシュ加工になっていると思ってよく見たら、脇毛のポリゴンが不自然に重なっていただけみたいなこともありましたし、サムの鎖骨あたりから肌色のポリゴンがタンクトップを突き抜けて飛び出していることもありました。
あと、ゲーム内の端末に何が表示されているのかより鮮明に見えるぶん、そのせいでチープに見えるのも地味に問題だなと思いました。洗面台の鏡のすぐ横に“STATIC SENSITIVE CONTENTS”って表示があって、配信中も「よくわからん」って言ってたんですけど、なんかしらの静電気に注意が必要なものなら、そんな繊細なもの、そもそも洗面台みたいな人がよくいじる、しかも水を扱う日常的な設備の横に配置するかなっていう疑問が残ります。あと、“CONTENTS”のワードチョイスも状況からちょっと気になりました。これだけじゃなく、この世界の設備にはよく英語で説明文などが書かれているんですけど、それもよく見ると、あからさまな間違いじゃないものの、ネイティブがそんな言い回しとか単語のチョイスするかなっていう、ちょっと引っかかるものも少なくないんですよね。“T-Shirt”って書かれた T シャツ着るとか、トイレに“Toilet”って書くとか、そんな感じで、デザイン的に寂しいからテキストを必要としただけじゃないかって思うようなものもあって、そのことについて無駄に考えていると、いっそ見えない方がよかったかもしれないという気になりました。こういう情報は、意識するほどでもないボンヤリ加減で、視覚情報の賑やかし程度の存在感だからこそよかったのかなって思ったんですよ。
追記
この DEATH STRANDING の世界に添えられた英語のデザインについて、上記のような拙い文章でしか自分の違和感を言語化できなかったんですけど、のちほど思わず「オレが言いたかったのはこういうことだよ!」と独り言をこぼしそうになったコンセプトの動画を発見したので書き加えておきます。Kevin’s English Room さんで、百均商品に書かれている英語がいかにおかしいか、ネイティブがツッコんでいくという企画です。
根本的に意味が通じないとか、そのワードチョイスはどうなのかっていう英語もそうなんですけど、なんでそのデザインにしたのかと根本的なツッコミが入るものも少なくなくて、プレゼント用の袋にデカデカと書かれた“Things”に「もはや概念」だと、わざわざタイトルのように大きくデザインする必要もない抽象的な言葉だという指摘があったり、のれんに小さく入った“SIMPLE / MONOTONE / BASIC / INTERIOR”の文字に「これさえなければシンプルだったのにね」とツッコミが入っていたり、あとはコメント欄にデッカく“SUNDAY”と書かれたかばんをよく見たら「土曜日と月曜日のあいだ」っていう当たり前な文章が添えられていて面白くて買ったとかいう話も載っていたりして、まさにデジャヴを覚えたのでした。
まあ、英語の話はそこまで膨らます必要があったのかと言われれば甚だ疑問なんで、根本的なグラフィックの話題に戻りますと、明らかに Director’s Cut で映像の品質は向上しているんですが、映像の自然さを求めた全体的なバランス調整という点で言うと、やはり統一規格のパッケージとして売られていた PlayStation 向けコンシューマー版の方が優れていたかなという感じがします。後述する操作性といい、やはりプレイ環境にバラツキがあって制御しにくい PC 版と比較すると、コンシューマー版の方が完成度にこだわりが感じられますね。あ、もちろんここに書いたことはいずれも文句ではないです。両者をやり比べるとそういう新しい気付きもあって面白いなっていうだけの贅沢な比較話です。
その気になれば Steam でも PS4で使っていたコントローラーを接続して、同じ操作感でプレイできたんですが、せっかくなので最初は PC 版ならではのキーボードとマウスで操作してみました。どれを押せばサムがどう動くのかわかっていないので、操作が輪をかけて下手になっています。座礁地帯ではだいだい捕まっていますし、バイクから降りるのも一苦労です。でも新鮮なのである程度慣れるまでやって感想を書こうと思います。
前々から書いていましたが、配達に戦闘と、DEATH STRANDING はやれることが多いゲームだと私は思っています。その分、操作に必要なボタンが多くなっています。PS4のコントローラーも一つのボタンに状況に合わせて複数の機能が割り振られていましたし、Steam 版のキーボードでもすでに最初の段階から使うキーが多いと感じています。これが煩わしいのは慣れていないからなのか、私が下手だからか、ゲームの性質からくるものなのか、調べてみたいとちょっと好奇心が湧いてきたんですよね。
PS4は荷物一覧のどこを見ていても、決定ボタンの長押しで操作内容を確定させることができるなど、それなりに操作性と効率が考慮されたボタンの機能の割り振りだったと考えています。PC 版は長押しではなく、カーソル操作とキーボード操作を組み合わせたもので、いまだに慣れられずにいます。少なくともとっかかりは直感的ではないなという印象なんですが、設計された方からすると、やっぱりこだわった結果でしょうから、今後やり続けるとこの印象がどう変わるのか、自分でちょっと楽しみです。
PS4版で遊んでいたときに、地図にマーカーをつけるのが苦手で、面倒になってそのまま強行突破して、雪山とかでルートを見失って盛大に遭難してしまうという話をちょっとしたんですが、もしかしたら私だけではなかったのかもしれません。ブリジット・ストランド大統領の遺体を運ぶ際に、あらかじめ複数のルートがおすすめ表示される親切設計になっていました。
これならゲーム下手、あるいは普段ゲームをしない初心者でもとっつきやすいし、マーカーのつけ方もわかりやすいと思います。
プライベート・ルームで飲めるエナジードリンクが、モンスターエナジーではなくなっていました。赤白青といういかにもなデザインに、BRIDGES ENERGY といういかにもな名前なので、この作品オリジナルのものだと思いますが、架空のエナジードリンクに置き換えられています。
詳しい事情はよくわからないんですが、どうやら PC 版だからではなく、Director’s Cut で入った変更点のようです。配信ではソニーありきのコラボだったのかななんて言ってましたが、PS5向けでも同様の変更が入っているとなると、たんに契約終了にともなう仕様変更なだけだったのかもしれませんね。ちょっと口さびしいぜ★
以前からあった看板作成機能ですが、設置できる看板のデザインが増えた気がします。
スタートとかゴールは、おそらく Director’s Cut のトレーラーで見たレースにあわせて追加されたものですよね。
あと、「λ(ラムダ)」は PC 版にしかない Half-Life とのコラボに合わせて追加されたものじゃないかと思うんですよね。
Half-Life とのコラボ関連のものは、PC 版なら Director’s Cut でなくても遊べる要素ですが、PlayStation から鞍替えしてきた私としてはお初なコンテンツなので、今後イベントやアイテムを発見し次第、プレイ日記に書き加えていこうと思います。
初回の配信では、冒頭のムービー地獄を駆け抜けて、K2西中継ステーションまで行ったところで切り上げました。ちょうど3時間ほど配信したところでしたし、目の前のメモリーチップを拾おうとして上に書いた強制終了エラーが出たので、いったん対策を調べてみようと考えた結果です。話の流れとしては、やっとサムを具体的に操作していけるようになった矢先なので、まだ初回の配信では大きな新規追加コンテンツとは遭遇しませんでした。なので今回の日記は、うちにしてはさっぱりしたこんな内容で終了です。
追記
別件でリサーチしていたときに、クリミア戦争のナイチンゲールについて調べる機会があったんですが、毎回サムが配達を終えるたびに「配達人グレード」の評価画面に表示されていたレーダー・チャートは、別名「クモの巣」チャートと言って、ナイチンゲールが負傷兵の統計をわかりやすく報告書にまとめるために考案したグラフだったそうですね。
これまで星形をしていることにしか注目していませんでしたが、「クモの巣」という解釈だと、これも女郎蜘蛛に例えられていた絶滅体に関連したデザインということになります。なんでしょう……これもサムがクモの巣に絡められている表現、あるいは、サムのお母さんが息子の評価をしているみたいな解釈になるんでしょうか。ちょっと気持ち悪いですね。
仕切り直しの第二次遠征隊日記 No. 2に続く
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