PCの調子が悪かったお話。
ボタン電池はマイ・ヒーロー。
もうとっくに過ぎ去って久しい2023年は、ほとんどこのブログの更新ができなかったんですが、一年を通じてまったくその余裕がなかったわけではなくて、なんどか再開してもいいかなと考えたタイミングがありました。更新が止まったきっかけは、謎のアクセス急増とマナーが悪い連中が迷い込んできている気配がしていたからだったんですが、それが続いたわけでもなく、落ち着いたころにはいつものようにゲーム日記を続けて書いていこうと考えていました。
それがかなわなかった理由のひとつに、PC の調子が一時ものすごく悪化していたことがあります。前回 SSD とメモリーを増設して、仕事道具がまた一層使いやすくなったと喜んでいたんですが、しばらくしてからちらほら勝手に再起動が入るようになり、やはり素人が好き勝手改造、もとい深い考えもなしにパーツを増設したのがいけなかったのかと反省してもとに戻すはめになっていました。しかし増やした物を減らしたり、手持ちのパーツを交換したり、優先順位の低い USB デバイスを試しに外したりしてみても、いっこうに PC の機嫌は直りません。小手先の試行錯誤ではどうにも収まりそうにありませんでした。
そうこうしているうちに、勝手に再起動する症状が落ちたきり復帰できない強制終了まで悪化し、その発作の頻度も増していきました。最初はゲームをしたり、動画を再生したりと、PC に負荷がかかるタスクを実行しているときにだけ発作が起きていたんですが、いよいよ仕事もままならないぐらい日常的に症状が見られるようになりました。こんなときのためにサブマシンを買っておいてよかった……とはならんくて、やはり自分で育て上げた我が子のことがめちゃくちゃ心配になってきました。
うちの子も気が付けばもう4歳。最初は増設がよくなかっただけだと考えていましたが、もしかしたらそれはあくまできっかけに過ぎず、移り変わりが激しい電子機器の世界では、どこかにガタがきていてもおかしくない頃合いなのかもしれません。これは本腰を入れて、問題が発生しているパーツを突き止め、新しいものに交換するとかなんとかしないといけないなと、うちの症状に似た事例がどこかに転がっていないか、日夜インターネットに叡智を求めて繰り出したりもしていました。症状を見る限り、電力供給が必要な USB デバイスを付けたり外したりすると一瞬機嫌が直ったりするので、電源周りだろうなと推測していました。それでダメなら、似た事例がある CPU 交換かなぐらいに考えていました。
電源ユニット交換なら諭吉三人ほど差し出せばなんとかなるかと考えつつ、とりあえず今付いているパーツを確かめることにします。自分で組み立てたとはいえ、もう当時の記憶もおぼろげな素人です。交換予定のパーツの型番ぐらいは手元に残している取扱説明書を調べればすぐにわかるけど、実際にどんな感じで、どんな形状の端子で現状設置されているのか、自分の目できっちり確かめてから次の商品を決めたほうが無難だろうと考えたわけです。そしてせっかくなかに手を入れるなら、ついでに前回掃除をしたときの CPU のグリス交換ぐらいの感覚で、小さなメンテナンスもこの際一緒にやっておくかという気になりました。まずとくに深い考えもなく、ちょっとマザーボードのボタン電池交換と、ついでに CMOS クリアをやってみることにしました。電池も電源っちゃあ電源ですからね。どうせこの電池もスーパーとかコンビニとかで普通に売られている安いものですし。
ところが、意外とこれが功を奏しまして、なかを確認してからいったん閉じて、次のパーツは新品を買うか、中古でもいいか、大きさに結構差があるなとか、主が悩んでいるあいだに、子供が久しぶりに私の PC で中断することなくゲームができたと言ってきまして、改善したことにようやく気付きました。拍子抜けです。何万もするパーツは買わずに済みました。こんなんで直るならもっと早くに教えてほしかったです。
PC は仕事に欠かせなかったので、若いころから何台か買い替えて使い続けてきましたけど、マザーボードの電池にこんなに注目が集まったのは初めてです。前にお釈迦になった先代サブマシンも、手放すまで一度も交換したことありませんでした。というか、自作するまでマザーボードにボタン電池が付いていること自体、あまり意識したことがありませんでした。それであらためて思ったんです。うちの今の PC は腐ってもビカビカ光を放つゲーミング PC です。普通の子より、電力をなにかと使うんでしょうね。買った当時少し気にしていた消費電力のデメリットが、こんな形で数年後に身をもって知れるとは思いもしませんでした。今回のことで一つ、ゲーミング PC の闇を知れた気がしました。