今年に入ってから新型コロナウイルスに振り回されて、初夏に引っ越しをしたり、夏の終わりにはまた子供たちの世話をするために旧居に舞い戻ったりという転々とした生活が断続的に続いていました。自分ではそんなにデリケートな人間だとは思ってなかったんですが、環境の微妙な違いのせいか、妙に体調を崩すことが増えてきました。やっぱり歳のせいもあるでしょうね。

暑さが落ち着いてきたころから始まったのが、とまらないクシャミです。あと目頭がずっとピリピリかゆいので、手を当てて擦り始めると、永遠にとまらなくなります。ハウスダストによるアレルギー持ちで、引っ越し後にあれこれ家具をイジったり、いつもより掃除を入念にしたりという機会が増えたので、なんか変なホコリを吸ってしまったんだろうと軽く考えていたんですが、いつまで経っても治らず、今も微妙に症状が残っています。クシャミが連続で出ると、後鼻漏と呼ぶらしいんですけど、鼻水が垂れてきて、あふれた鼻水がのどの奥に流れます。今回はのどの奥でも盛大に炎症を起こして、呼吸を阻害するようになり、横になると「ピー!」と笛のような音がのどで鳴るようになりました。隣で寝ている家族も苦笑いです。

今年の秋は花粉の量が例年の10倍だったらしいというニュースを読んで、妙に納得しました。じつは気温が落ちて窓を閉めるようになってから、症状がかなり落ち着いたんですよね。いつものハウスダストだと一過性なので、夜中に苦しくて目が覚めても、比較的呼吸がしやすい三角座りで仮眠を取ってしのいだりするんですが、今回はいっこうに治まる気配がなくて、そろそろ病院に行くべきか悩んでいたところでした。発熱がなくて顔の粘膜だけやたらと症状が出るあたり、空気中のなにかのアレルギーだろうと予想はついていたんですが、いよいよ花粉も末期症状になってきたようです。正直こんなんじゃコロナどころじゃありませんね。

家族は慣れたもんなんですが、あまり長いあいだ、のどの症状で悩み続けていると、新型コロナウイルスの初期症状ではないかという誤解を内外で招いてしまいます。今の世では、ある意味、犯罪者扱いと似たような立ち位置になってしまうので、それはなんとしても避けねばならんということで、いつも以上に対策を練ることにしました。

鼻うがい用品

鼻うがいができるハナノアは、以前から日常的に使っている商品で、ホコリが舞い散る引っ越し作業や掃除のときは手放せませんでした。でももっとしっかり洗えるほうがいいんじゃないかということで、Amazon.co.jp で見つけた NeilMed(ニールメッド)の「サイナスリンス」という商品に浮気することにしました。この商品は上の画像でも明らかですが、ハナノアよりボトルが大きく、このボトルいっぱいの水に薬を溶かして洗浄液を作るので、しっかり鼻うがいができます。かつ値段を比べると、ハナノアより経済的なんですよね。なので最初はめちゃくちゃ気に入って使っていたんですが、数回使ってから、案外、鼻のなかに洗浄液が残っていることに気づきました。普通にしてるとどうってことないんですが、掃除で屈んだり、洗濯物を干すために体を動かしたりしていると、サラサラした洗浄液が鼻からポタポタ落ちるんですよね。

人間の鼻ってね、自分が思っているより、ずっと多くの液体を保持できるんだと思います。これ、花粉症の鼻水でも毎回思ってるんですけど、粘度が低い洗浄液でも同じなんですよね。大きなボトルでガッと洗浄液を流し込むと、妙なところに液が入り込んで抜けなくなるようです。スターターキットを使い終わるころはまだ具体的な自覚症状がなかったんですけど、リフィルの大量パックを追加購入してしばらくしてから、やっぱりなんか使ったあとに鼻とのどの調子がおかしいことに気づいて、ハナノアとヨリを戻すことにしました。それで、やっぱりアメリカ合衆国の商品は私の鼻には合わなかったなと思いました。

いろいろ試した結果、サイナスリンスの洗浄液をハナノアの容器で小分けにして使うと問題が起こりにくいことにも気づきました。やっぱり大きなボトルなので、同じように押して洗浄液を出しているつもりでも、勢いが違うんだと思います。たぶん、洗浄液がどうこうは関係ないと思うんですけど、もうちょっと長期的に実験しないとなんとも言えない感じがまだしています。今はハナノアの容器が古くなったらハナノアを買い足して、交互に使うぐらいがちょうどいいと考えています。

あ、どっちの商品がダメとか言いたいんじゃなくて、あくまで私の鼻に合わなかったというだけの話です。複数のアレルギー持ちとして、自分の鼻が扱いづらいへそ曲がりなのは重々理解しているので、製品の落ち度はどちらもないはずです。

ぬれマスク

花粉かもなと感づいたときに、使い始めたのがぬれマスクです。マスクの内側にポケットが付いていて、そこに水分を染みこませた専用のフィルターを差し込んで口周りの湿度を確保します。

以前に新型コロナウイルスが広まりはじめて、マスクが品薄になったとき、家族がこれを間違って買ってたんです。当時は通常の不織布のマスクに比べて感染予防の機能が劣るっていうのと、なんか日常使いするのはもったいないという感覚があって、ずっと眠らせたままになっていたんですが、ふと思い立ってこれを機に使うことにしました。ハウスダストにしろ、花粉にしろ、水分を含ませると吸引してしまう確率を落とせるので、家のなかでもこういうのを着けると症状が落ち着くのではないかと思ったんですよね。着けてみて、やっぱりと言うか、呼吸が本当に楽になったんです。なので夜でもこういうマスクを着けるようになりました。だいたい寝ているあいだに無意識に外して枕のあいだに挟まっていたりとかするんですけど、寝付きはかなりよくなったと思います。

この手のタイプのマスクはいろんなメーカーさんから出ていて、コストパフォーマンスも考慮すると徳用のボックスを選ぶこともできたんですが、息がしづらかったり、なんか耳が痛くなったり、私はどれもしっくりこず、ずっと最初に使った「のどぬ~る」ブランドのぬれマスクを愛用しています。就寝用のプリーツタイプは生地が薄くて、息が全然苦しくならないし、ハーブ & ユーカリの香りは爽快感があって鼻が詰まっているときの呼吸が楽になります。

ぬれマスクのフィルター

呼吸がしやすいプリーツタイプは就寝用で、感染予防の観点ではちょっと機能が劣るみたいですが、立体マスクはそこそこしっかりして見えるので、だれに会うでもなく、ちょっと外に用事で出るときなんかはこれを着けたまま出かけたりもします。

NoseMint

ハーブの香りがするとマスクが楽だと、在宅仕事の合間に同業者とチャットで雑談をしていたら、NoseMint(ノーズミント)という商品がいいと勧められました。これもぬれマスクと同じで「なんでもっと早く使わなかったんだろう……」と思った商品です。強力なメンソールで匂いを嗅ぐと目が覚めるとうたっている商品なんですが、マスクに付けるとめちゃくちゃスッキリするんですよね。

NoseMint の内部

容器を開けると専用のメンソールの液体が染みこんだフィルターが入っていて、ここから匂いを嗅げるようになっています。専用液は持ち手のところに入っていて、別途中蓋を外してマスクなどに液体を垂らすことができるんですが、下手をすると出し過ぎたり、手に付いたりしてしまいます。なのでマスク用に使いやすいロールオンタイプも買い足しました。個人的には黄色のシトラスミントのほうがお気に入りです。オレンジとかレモンとか好きなんですよね。

エッセンシャルオイル

体調を崩して花粉アレルギーが例年より強く出たのは、急に10度ぐらい気温が下がって、湿度も急降下したからというところも大きいと考えています。一度雨が降ったときも鼻が楽になったんですよね。花粉かもという話をしたら、居候先の親戚がえらく心配してくれて、加湿機能付きの空気清浄機を新調してくれました。正直この手の家電は気休めだと考えていたんですけど、実際に使ってみると妙に気に入ってしまったので、子供がいるうちは子供優先で使ってもらって、その後親戚が持て余すようならうちで買い取らせてもらえないかなと悩んでいます。

もともと自分でもアロマディフューザーとして使える新しい加湿器を買って持ち込んでいました。アロマを使うなら余計にですけど、加湿器ってメンテナンスしているつもりでもカビを発生させてしまうことが少なくなくて、安い製品をシーズンごとに使い捨てるぐらいの気持ちで使ったほうがいいんじゃないかと思っているところがあります。今回新しく買ったアロマディフューザーも、よく知らない中国あたりで製造されている知らないブランドのもので、以前に買った似たような製品は、附属のフィルターを使い切る前に本体が壊れてしまったので、似たような運命をたどる見込みです。アロマは人によって苦手な場合があるので、自分の仕事スペースと寝室でしか使わなかったんですが、親戚が気を利かせてくれたおかげで、共用スペースのリビングの湿度も上がったので、だいぶと楽になった気がします。

年末に向けて仕事場でも使おうと思って、Amazon.co.jp のセールでリラックス用のラベンダーと、仕事用のひのきのアロマを追加購入していました。ひのきの香りは脳科学者の中野信子さんによると、αピネンという物質を含んでいて、記憶を司る海馬に刺激を与えて、脳の機能を活性化させるらしいです。ひのきの香りはわりと日本人みんなに受け入れられやすい香りだし、子供たちの成績にも影響があるかな~と思って、チョイスしてみました。ま、効果があったとしても、こちらも気休めみたいなもんでしょうけどね。

CICA MOIST FACE MASK

湿度の低さは肌でも感じていて、朝起きると顔の皮がパリッと張り詰めていたことがあったんですよね。翌日にはポロポロ剥がれてきたので、これはいかんと思って、近くのドラッグストアで気軽に使えるフェイスマスクを買ってきました。今話題らしい CICA MOIST FACE MASK です。ぶっちゃけ購入の決め手は千円を切る低価格でした。ここ数年の経験で、下手に高い基礎化粧品を買うより、安くてもいいから、毎日気になったときにパックするほうがよっぽど肌トラブルを抑えられることに気づきました。

CICA は「シカ」と発音するらしい韓国発の美容成分です。私の脳内では完ぺきにバンビが跳びはねています。植物のツボクサから有効成分を抽出しているそうです。正直、悪いもんじゃないのはわかっているんだけど、持ち上げようのすごさのほうが目立つので、これも一過性の流行りで終わって定着しなそうな匂いがプンプンします。

使用した感想は、値段なりかなってところです。相変わらず肌はつっぱります。この商品が悪いのかなと思って、高めのフェイスマスクも使ってみましたが、たいして変わりませんでした。どうも環境のほうの問題みたいです。引っ越しするまで、ちょっと家を変えるだけでそんなに差が出るとは思ってなかったんですが、やっぱり住む家って大事なんですね。なんだろ、家のなかの空気の流れとかで違いが出てくるのかな……?

最近、インターネットで手のひらの親指の付け根を見て、縦ジワや格子状のシワが目立つと乾燥肌だっていう情報を見て、妙に納得したんですよね。私、光線過敏症も持っているし、肌荒れしやすいし、めちゃくちゃ面倒くさい肌質なんですけど、この乾燥肌の素養に恵まれているようです。そう言えば、いとこにアトピー持ちも多いんですよね。やっぱ保湿は一番大事ね。

CICA MOIST FACE MASK

安いのが気に入って、Amazon.co.jp のセールで CICA 成分を売りにした別のフェイスマスクも買ってみました。こっちのほうがきちんとボックスに入っていて、ちょっとお高めでした。なんで使い切らないうちに立て続けに似たような商品を買ったのかというと、上のほうのフェイスマスクを年長の子供に押しつけてきたからです。思春期の男の子なんですけど、この年頃って、肌が荒れ始めるし、でも男のプライドで女々しい化粧品は抵抗あるしっていう感じで、ジレンマを抱えているみたいに見えたんですよね。今の子は私のころよりは抵抗が少なくなっているんでしょうけど、それでも使い始めのハードルが高いように見えました。私は自分が肌荒れで悩んできたもので、「だまされたと思って使ってみ」と押しつけて使わせて、肌荒れが落ち着くのを体験させて「ほら見~!」と言って、いくつか使わなくなってもいい安めの基礎化粧品とこのパックをプレゼントしてあげることにしました。手元にあるとまた肌荒れが気になったときに使ってくれるでしょう。フェイスマスクは面倒くさくなって使わなくなるかもしれませんが、こんだけ安い残り物なら惜しくないかな。

肌トラブルって美容面で問題視されることが多いんですけど、光線過敏症を発症した身としては、十分健康の問題です。外出も制限されるし、体調も悪くなるし、めちゃくちゃ面倒くさいですもん。大事に至る前にちゃんとケアしてほしいなと思ったんですよね。