べつにこの時期忙しいのはいまさら私だけではないはずなので、わざわざ書かなくてもいいと言われそうですが、今年もあと指折り数えられるぐらいの日数しか残らなくなってしまい、お仕事の年末進行のプロジェクトがいよいよ二進も三進もいかなくなってきました。今年いっぱいの予定はすべてお仕事でぎゅ~ぎゅ~です。たぶん年が明けても2019年気分で同じ作業を続けているような気がします。普段連絡をとらない人まで窓口に出てきているので、今年は異常かなと思うんですが、毎年なにか特別なお祭り騒ぎが起きて似たようなことを言っているような気がするので、いつもどおりの年末かもしれません。

私が作業しているときは、もれなく自分の作業用 PC も動き続けることになるんですが、早くもハードディスク(HDD)不調の兆しがまた聞こえてきました。気のせいだと思いたいんですけど、またたまにカッコンカッコン鳴いてるんですよね。じつはこのブログに書いていないだけで、電源ユニットもちょっと不安定になっていたりします。もうそろそろ十年選手なので、逆にこれくらいの不調で済んでいるのは優秀なほうかもしれません。ただ、今壊れられるとたまったもんじゃないのも事実です。

今の作業用マシンにとくに不満はないんですが、強いて言うならこういうトラブル対策のときにメーカーの既製品は自分で手入れしにくい難点があります。前にも壊れた HDD ぐらいなら自分で交換できるし、メモリも規格さえちゃんと確認すればぶっ挿すだけで接続完了するのでそれほど難しくないんですが、 たとえば電源ユニットみたいなパーツになると、ケースに合う特定の規格じゃないと交換できなくて、けっきょくメーカーの修理に出してしばらくメインマシンなしで仕事を乗りきらないといけなくなってしまったり、うちの子みたいに十年選手になってしまうと、修理に出したものの交換用パーツの在庫があるのかどうかもわからなくなってしまったりと、面倒が増えてきます。

The Sims 4 みたいなゲームをやるようになってからも、個別にグラフィック性能を強化できればよかったんですが、うちみたいにとくにゲーミング用でもない既製品は、グラフィックボードとか GPU が簡易的にオンボードで済まされているものがほとんどで、簡単に交換や追加ができないようになっています。やっぱり自分で最初から組み立てて、いざというときにコチョコチョ自分でいじれるような自作 PC にここらで移行しといたほうがいいんじゃないかなと考え始めました。

自作キット

じゃあ、どのパーツを買うか、ちゃんと勉強して選ばなきゃな~と仕事で疲れた頭で晩ご飯を作っている最中にボケ~っと考えていたら、世の中には初心者でも安心便利な自作キットがあるということを知りました。いくつかオンラインショップをのぞいたうち、年末セール中のパソコン工房さんの数量限定品のなかから、東京ゲームショウ出展記念というキットが目にとまり、気がついたら“ポチッとな”していました。あれです、完ぺきに仕事の憂さ晴らしの買い物です。予算は20万円ぐらいならなんとかなると考えていたので、ちょうどいい価格帯でしたし、自分で組み立てるパソコンは既製品と比べて出費を抑えていいパーツを集められるのが強みだと思います。あくまで組み立て中に事故らず、どれかパーツをポシャらせないことが大前提ですけどね。

パーツの性能のわりにお得という以外に、このキットでいいなと思ったのは、父ノ背中というプロゲーマー集団のみなさんとコラボレーションしているので、まったく同じキットを彼らがあーだこーだ言いながら組み立てている動画が公開されているところです。これだけでも組み立ての参考にできる情報がずいぶんと豊富になります。

パソコンを自作するのに抵抗はないんですが、いかんせん私みたいな残念な頭ではパパッと要領よく組み立てられるものでもないんですよね。正直かつわがままに言うと、それほどリスクはいらなし、手軽に楽しく組み立てられるのが一番なわけです。マイマシンを自作すれば、自分であれこれいじれるようになるっていうのも、あくまで希望を織り交ぜた話で、実際にパーツ交換だの修理だのグレードアップだのするときはいろいろ情報を集めて重たい腰を上げなければいけない作業になると思います。あくまで、なにも知らない既製品を使ってるよりはマシっていうだけで。組み立てるときは、とくに配線とか、端子の挿しかたとか、固定するツメはどれくらいの力加減でどの角度で動くのかとか、慎重に情報を集めないといけなくなると考えていました。ちょっと間違えて強引にいくとすぐピンが折れたりしてパーツ買い直しになりそうですし、ほかの人の成功例を見られるのはとても助かります。もちろん説明書代わりになるわけではないですが、PC 自作に限らず、自分が慣れていない作業をほかの人がやっているのを観察するのって、それだけで学ぶことが多くて楽しいんですよね。

今年いっぱいはまとまった時間がとれないので、たぶん本格的に組み立てられるのは来年遅めにとる予定のお正月休みになると思います。うまく組み上がったら、また The Sims 4 も PC 版に戻って、レガシーチャレンジをしていたウォーカー家のプレイも再開できるんじゃないかと期待しています。

追記 追記
自作マシンが組み上がった話はこちらです。

The Sims 4 は PS4版もやってるんですけど、やっぱりデスクトップでやり始めた人間なので、なじみのあるパソコンでやりたいんですよね。これを機にほかのゲームもデスクトップでいろいろやってみたいという気もあるんですけど、なんだかんだブログを書き続けるなら PS4でゲームをやるのが一番いいかなとも感じています。PS4でゲームをやってると、公式に搭載されているシェア機能を使って画像や映像が保存できるので、製作者さん側からすると、どれを使ってほしくて、どれを使ってほしくないのかがわかりやすいんですよね。だからブログでも安心してコンテンツを使えます。その点、The Sims 4 は公式がゲームプレイしている様子をどんどんシェアしてくれって、プレイヤーに対して声を大にして言っているので、PC 版だろうと PS4版だろうと気にする必要がありません。

昔、私が若かったころは、それこそ今 YouTube にあふれかえっているようなゲーム実況って、まだ目をつけられたり、制裁を受けたりしていないだけの真っ黒黒な違法コンテンツだったんですよね。でも、今だと、たとえば Death Stranding を PS4でプレイしていると、ひとつのムービーをハードウェアの機能を使って録画操作しているあいだは、その操作が終わるまで次のムービーが始まらないような仕様になっているみたいなんですよね。私の気のせいか、たまたま読み込みが遅くなっていただけかもしれませんけど、もしかしたらキレイにムービーを撮ってもらおうというちょっとした工夫なのかなとも考えたりしてました。Death Stranding のプロモーションでは大手実況者の2BRO. さんを迎えての対談もありましたし、インタビューのなかで小島監督が、ゲームを作るときもどんな映像がシェアされるのか、考えながら作っているという旨の発言をされることもありました。ちょっと前だと考えられないことだと思います。

シェアすること前提と言えば、FINAL FANTASY XV のプロンプトの写真とかもまさにそのための要素ですしね。

ここらへんって、音楽業界の変化からも大きな影響を受けているような気がします。私がまだ学生だったころは、市販されている音楽 CD に、PC を使って音楽データを抽出できないようにするプロテクション機能がかかっていることもあって、違法アップロードや違法配信を公然と批判するアーティストがインターネットで激しい議論を始めることも少なくありませんでした。昔の音楽データって、それ自体がひとつのパッケージで、アーティストの収入に直接つながる商品だったんですよね。でも、今は定額で音楽聴き放題が当たり前で、音楽データの価値が昔に比べてどんどん落ちています。どうせ落ちるなら、っていうので、出てきたのがこういう便利な定額配信サービスだと思うんですけど、普通に再生回数がランキングの順位付けの基準にもなってたりして、昔とは考え方がどんどん変わっていると思うんです。

最近のって言っても、もうけっこうな大物アーティストになっちゃいましたけど、エド・シーランあたりはブレイクし始めたころから、音楽データは自分の収入になると期待して作るものではないとか、自分の稼ぎになるのはライブパフォーマンスのほうで、そのための宣伝としてスタジオにこもって音楽データを作っているとインタビューで話していることがありました。データは、言わばプロダクトであり、それを客寄せに使って、既製品では体験できない経験を売るサービスにつなげたり、よそでは買えない別のプロダクトを買ってもらったりっていうのが、今のビジネスモデルなんだと思います。

ゲームも似たような状態になっていて、配信されているゲームデータ自体はもはや客寄せと化していて、いかにそのゲームで貴重な体験をしてもらうかが商品の新しい評価基準になるんだと思います。こう考えていけば、新しいゲーム体験を開拓した小島監督が世界で評価されている点にも納得がいきます。ゲームも無料でできる違法ソフトが開発されたり、海賊版が出回ったりして、似たような問題が昔からありますけど、業界がいかに生き残るかっていう点も絡んでくるビジネスモデルの模索に入っているんだと思います。

私はわりと、好きなゲームはセールじゃなくて定価で買いたいと思うほうで、The Sims 4 とかも、好みの追加コンテンツが出たら、次の DLC にとくに期待していなくてもとりあえず買うみたいな行動をたまにするんですね。それはやっぱり、作り手の努力にふさわしい対価を受け取ってほしいからです。経済構造的に可能かどうかわからないですけど、やっぱり真っ当な収入が得られる健全な業界になってほしいんですよね。生きることに必要な物やサービスを提供する業界じゃなくて、一般に趣味にカテゴライズされるクリエイティブな業界って、やっぱり対価を値切られることが多い気がするので、そういう虐げられた状態で楽しい作品を作るのは厳しいから、真っ当な生活を送れて、いい作品がどんどん生まれる世界になってほしいなって思います。