クリアには必須ではないけれど、達成することで世界観の理解が深まる文書が読めるようになる指名なし配達依頼を、伝説の配達人自らこなしていく Twitch の配信内容を振り返ります。5回目の今回で、配送の舞台はいよいよ中部エリアへ!

東部エリアの指名なし依頼は前回でほとんど片付いて、残り1~2件ぐらいじゃないかという目星が付いていたので、今回はポート・ノットシティへ先に飛び、西から順番にブリッジズの配送拠点やシェルターを見て回って、残っている未完了依頼をしらみつぶしにやっていこうと思います。

東部エリアの指名なし依頼お片付け

ポート・ノットシティから確認を始めたものの、ここにはもう未完了の依頼は残っていないんじゃないかと思っていたんですが、さっそく指名なし依頼 No. 149「[至急]緊急用の大量の医療品を届けろ」をやり残していたことに気づきました。本日はこの依頼からスタートです。

指名なし依頼 No. 149「[至急]緊急用の大量の医療品を届けろ」

指名なし依頼はたまにほかの依頼を完了させるなどの特定の条件を満たさないと一覧に出てこないものもあるようなので、もしかしたら今回一通りチェックしても、やり逃している案件があとから出てくるかもしれません。また適当に中部エリアの依頼が落ち着いてきたときとか、なにかきっかけができたときに戻ってきてダブルチェックする予定です。最悪、最後のエッジ・ノットシティに乗り込むまでに終わらせりゃいいやという気楽な考えでやっていきます。

ところで、K2西配送センターが医療品を必要としているのは、ミュールと衝突しやすい立地だからかな? 指名なし依頼の詳細は、開発スタッフのみなさんも細かいことを考えている余裕がなかったのか、サム指名依頼と違ってほとんどが依頼された荷物をお届け先に指定の条件で届けよ系の使い回しがきく簡潔な文章になっています。全部で数百件あるので仕方ないんですが、物語だけじゃなくて、こういう何気ない小さな依頼にも、その土地の事情や物語の裏側の小さな設定みたいなのがありそうで、突き詰めていくと面白そうですよね。

アクロバティックに乗車

今回は初っ端から150kg と重めの荷重スタートとなりましたが、サムは華麗にジャンプしながら後ろからリバース・トライクにまたがります。塔のようにそびえる150kg の背負子の荷物でこんなことされたら、お前が伝説だと認めざるをえません。歩いているときはよろめいていても、バイクというかトライクにまたがった途端、鬼のようなバランス感覚を発揮するのもサムあるあるですし、リバース・トライクはなんかマジックが起こる乗り物です。

今回は時間指定のスピード配達だったので、とりあえず乗り物に乗ってポート・ノットシティを出発しましたが、途中の峠で座礁地帯に突入したので、適当な岩場の陰で乗り捨ててきました。このゲームの乗り物は基本的に乗り捨てというスタンスです。

問題なく K2西配送センターに到着して、新しい案件がないことが確認できたので、そのまま適当なトライクを拾って風力発電所へ行きます。

風力発電所へ行く森の前でトライク乗り捨て

崖の段差が激しい森林地帯の入り口をトライクで走り下りる自信がなかったので、トライクはここの峠で乗り捨てました。この日の風力発電所前はなんかいつも以上に天気が悪かったような……。さっきのポート・ノットシティからの峠といい、今回の座礁地帯の天気運はあんまりよくないかもしれません。運がよかったら晴れてて、乗り物で安全に走り去れるんですけどね。

指名なし依頼 No. 143「配送中に紛失した予備電力ユニットを回収せよ」

風力発電所もなんか残ってるだろと思って見にいったんですが、やっぱり残ってました。めちゃめちゃ悪天候ですが、指名なし依頼 No. 143「配送中に紛失した予備電力ユニットを回収せよ」をやっていきます。目の前の森林地帯でジェイク・ウインドさんが落としてしまった荷物3個を回収してくればいいらしいです。

めずらしい BT 退治

基本、戦いたくない人なので、久しぶりに BT 退治をやった気がします。ここの座礁地帯は数が多いから避けられないんですよね。血液グレネードをポイポイ投げているあいだに、装備中のパワースケルトンが壊れそうだという警告メッセージが表示されてちょっと焦っていました。回収荷物が全部で120kg あるので、さすがの伝説の配達人も120kg はサポート機器なしで持ちきれんじゃろという想定です。でも、素のサムもそろそろ人間卒業レベルの荷物を運べるようにはなっている気がする今日この頃。

BT に怯えながらも荷物3個を全部回収して、無事にウィンドさんに届け終わったので、K2西配送センター方面に戻ります。なんとかパワースケルトン、壊れずに済みました。次の依頼を受けるときに新調します。

ミュージシャン行きのお荷物

帰り道の下り坂で、次に行く予定のミュージシャンの落とし物を拾っておきます。ミュージシャンもたぶん残ってなかったはずなんだよなと考えながら訪問したら、やっぱりありませんでした。次はルーデンス・マニアのシェルターをチェックします。

やんだ雨

ここまでどこの座礁地帯も雨が降っていたので、どうせ K2西配送センターとルーデンス・マニアのあいだの座礁地帯も雨が降ってるんでしょと思って、手前でリバース・トライクを降りたら、ギリギリまだ降っていませんでした。あちゃー。でもどんより曇ってるし、雨が降るのも時間の問題な感じがしますね。

ルーデンス・マニアのところにも依頼は残ってなかったので、K2西中継ステーションに向かいます。いいぞ、順調だな♪

ミュールも無力化

途中でミュールの活動地帯も横切ります。お届け荷物がなければミュールも無視してくれるかなと思ったんですが、視界に入る限りは襲わないと気が済まない性分のようです。いちおう自分用の武器は持ち歩いてるから、奪える荷物はあるっていう判断になるのかな? 奇声を上げて近づいてきたので、ボーラガンでおとなしくしてもらいます。クラフトマンのおかげで、ミュールの回避が初期のころと比べてだいぶと楽になりましたね。クラフトマン様々です。

しかし東部エリアのミュールは、国道の素材と同義の中部エリアのミュールと違って、あまり倒すメリットがないので、視界に入った相手だけ眠らせて深追いはしないでおきます。

指名なし依頼 No. 117「素材(セラミック)を配送せよ」

K2西中継ステーションはなんか残ってたとちゃんと記憶していたんですが、前回の指名なし依頼消化旅の最後に出てきて、次回やろうと後回しにしていた No. 117「素材(セラミック)を配送せよ」が出てきました。逆に配信を始める前はこれぐらいしか残ってないだろうと高をくくっていたぐらいなんですけど、ビックリするぐらいほかにも依頼が残ってましたね。

この案件をやるために、いったん K2西配送センターまで戻って納品して、その後キャピタル・ノットシティまでボチボチやり残した依頼がないか確認しながら移動しましたが、これ以外は、少なくとも今の段階ではもう残っていないようです。

今回少しだけ片付けた依頼の完了で、新しい依頼がポート・ノットシティに出ている可能性を考えて、キャピタル・ノットシティのプライベート・ルームへ移動し、フラジャイルにポート・ノットシティまでまた飛ばしてもらいます。

ちょっと怒ってる?

いつもの傘から呼んだフラジャイルの顔が、最初ちょっと硬かったので、そろそろジャンプしすぎだと怒られるかなと警戒したんですが、今回は怒られませんでした。しかし、相変わらず涙は盛大に流れ続けているので、あいだにメインストーリーのサム指名依頼を挟んでいるとは言え、ちょっと利用しすぎなのかもしれません。でも、これでしばらく東部エリアに行かなくてもいいから、フラジャイルもゆっくり休めるんじゃないでしょうか。

よく考えたら、前の会話のムービーでも言ってましたけど、サムに呼ばれたときにちゃんとすぐ駆けつけられるように、ずっと待機してるんですよね。それはそれでめちゃくちゃ大変そう……。

BB-28の悪夢

プライベート・ルームで休憩したときは、BB-28と仲よくなるため、だいたい一度は彼女の様子を見るようにしているんですが、今回は頭突きでポッドを破壊して飛び出してくる悪夢を見ました。この悪夢って、どういう意味があるのかなって初期のころから不思議に思っていましたが、前回サム指名依頼のプレイ日記で引用したヒッグスの『ある男の手記』の記述がもしかしたらヒントになるかもしれませんね。

人間は肉体(ハー)と魂(カー)でできている。このふたつが離れると現世では人は死ぬ。だが魂は還る肉体さえあれば蘇る。その肉体を永遠に保存するために、マスクのついた人型の棺桶が作られた。
少し前にみつけた『古代エジプトの叡智』という古い図録には、死とそれを乗り越えるヒントが記されていた。ファラオの黄金のマスクは生前の力と威信を示すために、呪術的な装飾が施されたという。ビーチの出現は、古代エジプトの死生観が正しいことを証明しているに違いない。
ならば、私は自らを生ける棺桶にしよう。この素顔に、ファラオのマスクの装飾を描くのだ。それが、私のこのわずかな力を王の能力にまで引き上げてくれるかもしれない。
私は、今日を境に素顔を捨てる。

『ある男の手記#5』

ヒッグスが着用している仮面についての説明ですが、本人に言わせればそれは人型の棺桶の一部であり、それを着用することで自身を「生ける棺桶」にする意図があったそうです。ブリッジ・ベイビーの BB ポッドも以前に一度どこかで書いたと思うんですが、確かにエジプトの棺っぽいシルエットをしているんですよね。ヒッグスは養父である伯父の死と、たまたま配達中に発見したプレッパーズの死体が、自身の DOOMS(能力者)としての力を開花させるきっかけになったと信じていたので、ヒッグスが自分を棺桶にしたのは、父親の BT を自分の肉体に呼び戻して、ビーチのより強大な力を手に入れようとしていたのかなとちょっと考えていました。

そうすると主要人物の父親らが死してなお、子供たちの能力とは切っても切り離せない重要な存在になり、サムの父親であるクリフォード・アンガーがなぜああも作中重要な立ち回りをしていたのか、「棒」を振り回しているほかの父親に比べて「縄」で人と人とを繋ごうとしていた父を持つフラジャイルの能力がなぜひときわ高いのかといった説明ができるようになります。

あるいは、父親の BT だけとは限らず、あの世のすごい存在をその身に宿そうとしていたみたいな読みももちろんできると思います。ヒッグスは黄金の仮面を着けてから、群を抜く能力を持つフラジャイルを見つけていますし、その後はその能力の根源とも言える絶滅体のアメリにも出会っています。案外、仮面や棺は絶滅体を引き寄せるためのカギだったのかな?

絶滅体はビーチの存在なので、北米大陸に流れる時間の影響を受けない、あるいは受けにくい性質を持っています。ビーチの存在であるアメリに時間の概念はありません。アメリがいれば、エジプトの人々が肉体を保存して夢見た永遠の第二の人生も実現できそうな気がしてきます。

サムのサングラス

サムとヒッグスは対になる存在だろうと前から書いてきたんですが、サムもオープニングムービーでルーデンス・マスクを着用しています。このサングラスは作中、最初からプレイヤーが自由にサムに着用させられる初期アイテムなんですが、プレイヤーの意志に関係なくかならずサムが着用するムービーはここだけだと思います。少なくともここが一番最初なのは間違いありません。この直後にサムはフラジャイルと遭遇し、さらにそのあと時間を置いて絶滅体のアメリと再会しているので、ヒッグスの仮面着用後の流れを踏襲していることになります。

もっと言うと、サムはこのあとイゴール先輩とネクローシス寸前の死体を運ぶ依頼を受けて、自分の足から流れる血に BT を退ける効果があることに初めて気づいています。さらにその次の死体運搬ミッションで、養母ブリジット・ストランド大統領の死体を運んだときに、死体焼却場でその効果をもう一度目にしてなんらかの効果があることを確信します。この確信によってサムはデッドマンに血が付いたブーツを調査するよう託して、今回サムがポイポイ投げていた血液グレネードが開発されることになりました。二度の死体の処分を通じて自分の意外な能力を認識するようになるという点で、ヒッグスが養父の死体と、配達先のシェルターで住民の遺体を処分し、自分に DOOMS としての能力があることを認識する流れと似ています。

この点で、イゴール先輩だけじゃなく、サムにはヒッグスの足跡をたどっている性質もあるような気がしています。宇宙を満たす神の粒子、ヒッグス先輩です。サムも宇宙を満たすぞ~!

ちなみにこのルーデンス・マスク、フランスのメガネのブランド J. F. REY(ジェイ・エフ・レイ)とコラボして、商品化することが決定しているそうですね。前回 GU のコラボアイテムは購入したと書いたんですが、ルーデンス・マスクはさすがに日常つける機会がなさそうなので、購入する予定はありません。なんか見た目だけじゃなくて、便利な機能がついていればいいんだけどな。このフレームなら花粉が防げていいかと思ったんですけど、レンズの周りに隙間が空いてるから、たぶんそういうカバー力はなさそうですね。

BB-28の悪夢

で、もし、ブリッジ・ベイビーの棺の形をしたポッドに、仮面を着けたヒッグスやサムと似たような意味が込められていたらどうなのかって考えたんです。母親や父親のような近しい存在の BT を呼び寄せて、その肉体を共有しようとするのはもちろん、そのうちフラジャイルみたいな強い DOOMS や、絶滅体のアメリさえも呼び込むような性質を見せるのかな? そもそも時系列的に元祖・仮面の人はブリジット・ストランド前大統領であり、現在のその後継者はダイハードマンでもあります。彼らも同じ、亡くしただれかを呼び寄せようとして、あるいは絶滅体とつながろうとしてあの仮面を着けていたのかな?

もうひとつ気になるのは上の画像です。BB-28は明らかに最初からサムと特別な絆を示している個体なんですけど、プライベート・ルームで見られるもうひとつの悪夢では、顔がデッドマンになる演出があり、このあとサムの父親であるクリフォード・アンガーの戦場と化したビーチに一緒に行くんですが、そのときは実際にデッドマンのほうに懐いている素振りを見せます。BB-28がサム以外で愛着を示す人物がいるとしたら、間違いなくデッドマンです。

デッドマンは自分で「人為的に『多能性幹細胞』から造られた」と語る特殊な人物です。「誕生」という瞬間がない「肉人形」を自称し、魂(カー)を持っていないと自ら語ります。サムの悪夢のシーンで、BB-28が生ける棺桶となってデッドマンをその身に呼び込んでいると考えると、ヒッグスから導き出した仮説を当てはめた場合、デッドマンが BB-28の父親だからということになります。実の親子はまずあり得ないので、なんらかの形で父娘と呼べる絆を持つ関係かな? 確かにデッドマンは、物扱いされる命という点で、ブリッジ・ベイビーに自分を重ねて親身に研究を続けていました。

BB-28がどんな両親のもとに産まれて、どういう経緯でブリッジ・ベイビーになったのか、けっきょく詳しい過去は作中まったく明らかにされませんでした。また、BB-28は初めて登場したときから BT をあまりスポットしようとはせず、早々に故障品呼ばわりされていました。私はこの性質を、本来ブリッジ・ベイビーが探そうとする脳死母との絆が薄れて探そうとしていないか、そもそも探すべき脳死母がもう存在していないのではないかと疑っていました。

もしかしたらBB-28も、多能性幹細胞から試験的に作られた人造人間だったりしませんかね? わかりやすく言うなら『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイみたいな設定のキャラクターです。具体的に肉体のモデルがだれなのかわかりませんが、あり得そうなのはサムの奥さんが産めなかった胎児の多能性幹細胞で再現されているとかかな? サムの子が父親と同じ帰還者なら結び目で漂っている魂を連れてくればいいし、あるいはやがてその体に絶滅体のアメリが宿るプランがあったとか?

黄金の仮面

イゴール先輩と運んだ死体は、ネクローシスするときに黄金のドクロの仮面のような模様が顔に浮き出ていました。通常、野良のミュールを適当に捕まえてネクローシスを起こさせてもこんな演出はないので、なにかここだけの特別な意味があるはずだと言っていました。この仮面が死者の魂を呼び、ひいては絶滅体を引き寄せる生ける棺桶の印なら、あそこでイゴール先輩と対消滅を起こしたキャッチャーが、アメリと関連深いエッジ・ノットシティの巨人タイプであることにも意味があるはずです。やっぱり仮面には絶滅体を呼ぶ性質もあるんじゃないかなぁ?

多能性幹細胞から作られたブリッジ・ベイビーが存在するなら、デッドマンのような試験的な人造人間がどういう経緯で生まれたのか妄想しやすくなります。デッドマンの年齢はモデルのギレルモ・デル・トロ監督から察するに、サムと同年代の少し上ぐらいじゃないかと思います。デス・ストランディング現象が起こり始める前に作られていたと考えるのは、ちょっと現実的ではないかなという気がしています。それこそ国が崩壊するような急激な変化に見舞われて、移植臓器を取り出す死体がネクローシスするようなリスクも持ち上がるなかで、この手の人造人間の実験が続行されるとはあんまり思えないんですよね。研究価値がなければ最悪早々に廃棄されていた可能性もありますし、あの混乱期に見捨てられて、移植臓器の拒絶反応を抑えられずに死んでいた可能性も高いんじゃないでしょうか。おそらくデス・ストランディング現象後の世代、それも起こり始めたころの混乱期に、サムのブリッジ・ベイビー実験と同じように、なんらかの利用価値が見込まれたために始まった研究成果として誕生したんだと思います。そもそもデス・ストランディングとは関係ないプロジェクトで多能性幹細胞みたいな最先端の研究がこの北米大陸でおこなわれる余裕があるとはちょっと考えにくいですしね。

BB-28の父親的存在であり、ブリッジ・ベイビー同様にデス・ストランディング現象のなかで明るい希望を見出すために続けられた研究の成果物と仮定して妄想を膨らませていくと、ふと頭に浮かんだのがマンハッタン島が吹き飛んだ事件です。ブリッジ・ベイビーの研究が始まる前、民間の医療施設で、妊娠7か月の脳死母から胎児を帝王切開で取り出す手術がおこなわれ、へその緒に触れた医師が BT が見えると叫んで対消滅を起こしていました。脳死母と胎児の関係と、両者をつなぐ臍帯に、BT を可視化するヒントがあることに着目した当時の政府は、「BB 実験」と称して似たような脳死母を用いた実験を始めますが、実験は失敗して、当時の大統領とともにマンハッタン島が消滅しています。この事件でブリジットは副大統領から大統領に繰り上がり、BB 実験のプロジェクトは凍結されました。しかし、サムの身の上も考慮すると、彼女は大統領になってから秘密裏にブリッジ・ベイビーの研究をずっと続けていました。

それで、デッドマンは初期の BB 実験で肉体を失った胎児を北米大陸に呼び戻すため、受け皿として作られたみたいな説は考えられないかなと思ったんですよね。言わば、BB-0みたいな存在です。BB-28からすれば、先輩みたいな存在でもあり、ある意味「肉団子」つながりで親身になって世話をしてくれる父です。

今のデッドマンの様子からして、BB-0を人工的な肉体に呼び戻す試みは失敗したんだと思います。エジプトの死生観からして、臓器の一部でもあり、霊魂の一部でもある心臓が生成されなかったんじゃないかというのが私の読みでした。だからデッドマンは自分で自分に魂がないと語っていると考えれば、辻褄は合うかなと思います。でも、BB-28は見た感じ本当の胎児のように見えるので、成功したんじゃないでしょうか? それは、呼び戻そうとした魂に、父親のサムと同じ死ねない帰還者の性質があったからという説を合わせると、考えられなくはないかなと思います。

デッドマンもヒッグスやイゴール先輩のように、サムと共通点が多い人物だと言っていました。デッドマンを BB-0と仮定すると、彼もブリッジ・ベイビー界のサムの先輩として見ることができます。まだ胎内にいるときに母親が脳死状態になり、ブリッジ・ベイビーとして母胎から摘出され、事故でへその緒が切れて一度ビーチへ行き、絶滅体の手によって、この世にいびつな形で舞い戻ることになったみたいなデッドマンの足跡をサムがたどっていると考えられると思うんですよね。

いや、こんだけ長々と書いといていまさらなんですけど、言うまでもなくこれ全部、私のただの妄想です。ゲーム内にちゃんとした証拠はなにもありません。こう考えると、また物語が広がるな~っていうだけの話です。この考えだと、プライベート・ルームでときおり見られる BB-28の悪夢のうち、ポッドを叩き割って出てくるほうは、BB-28の生ける棺桶に偉大な魂が舞い戻って、棺桶から出てまた活動し始めたと考えられるので、絶滅体のアメリが宿った別形態という解釈もできるかなと思ったんです。ポッドから飛び出してきた BB-28は両手を開いて前に出しているので、BT と同じようにサムをつかもうとしているとも考えられます。

顔がデッドマンになるほうは、一種の父親像として反映されている可能性があるかなと考えています。ところで、このときのデッドマンの口からは吐き出した息が空気の泡になって出てきているので、デッドマンには霊魂の五大要素のうち、バーはあるみたいですね。ということは、オープニングムービーでサムの目の前で死ぬカラスはデッドマンの過去を示唆しているのかな?

岩の隙間から出てくるカラスの群れ

オープニングの岩の隙間からカラスの群れが吹き出すように飛び出してくるシーンで、狭い隙間を抜けるのって宗教建築では産道を意識した生まれ変わりだっていう話をとりとめもなく書いていたんですが、ここのカラスは絶滅体によって生み出されたブリッジ・ベイビーたちを表している可能性もあるかもしれませんね。ん? ということは死んだカラスはサムの可能性もあるのか……?

いや、まとまらないから次のページで引き続き中部エリアの指名なし依頼をやっていきます。

指さし 中部エリアの指名なし依頼は次のページに続く