コロナ禍の猛威が吹き荒れてしばらく経ちますが、みなさんはお元気ですか? 私はしばらく仕事でジタバタしてブログどころじゃなくなっていましたが、元気に過ごしています。気がついたらもう2月だし、けっこう更新がとまっていたので、うちのブログを忘れている人も多そうですが、イレギュラー続きで忙しかった仕事の波が落ち着いてきたので、というか、今度はむしろしばらく暇になる危険性も出てきたので、以前のようにゲームのプレイ日記を続けていきたいと思います。今、一番心配なのは、突発的な事故にまた振り回されないかというところなんですけど、私はそろそろおとなしく引きこもってゲームをしていたいです。日常に戻りたいよ~! みんな鬱々することがあると思うけど、こんなブログに陰気なメッセージを書いて時間をムダにする暇があったら、ゲームでもして1秒でも楽しいことをしたほうがよっぽど実りあると思うんですよね。みんな楽しいことしようぜ! っていうのを、ここしばらくずっと書いてる気がする今日この頃。

あいだが空きすぎて今までなにをやっていたか思い出せないぐらいなんですけど、そうそう、前回はやっとグラウンド・ゼロ湖を越えたんでした。うちのサムもついに中部エリアの子です。もう田舎っぺとは言わせない!

前回は夢のなかでアメリのビーチに行っていたサム。実際はフラジャイル・エクスプレスの船に揺られて居眠りし続け、気がついたらレイク・ノットシティに到着していました。船がとまった振動で目が覚め、フラジャイルの「よく眠っていたわね」というモーニングコールで北米大陸に引き戻されます。小説『デス・ストランディング』では目を覚ました直後のサムが、鼻腔に残るわずかなカイラル物質の異臭を感じて「おれはどこにいたんだ?」と自問しています。そんなん、わざわざ言わんでもあそこしかないがな……。

目を覚ましたサムにフラジャイルが近寄ってお目ざのクリプトビオシスを差し出してくれます。朝起きたらとりあえず口に放り込むウィンナーみたいな。ここまでくるともはやフラジャイルの挨拶みたいなもんですね。サムはものすごく嫌そうに差し出された朝食を断りますが、いつものフラジャイルの行動で現実に引き戻されて、ちょっと感覚を取り戻しています。

ゲームだとサムは眠りこけたときと同じ格好なんですが、小説では気がついたら背負子とかも背負ってお仕事する気満々の準備が整っていて、身支度をした覚えのない本人が不思議がる描写があります。そんなサムをよそに、朝食を断られたフラジャイルは気にもせずいつものように自分の口に放り込んで、「ようこそレイク・ノットシティへ」とサムを波止場へ誘います。

レイク・ノットシティの船着き場はドーム型になっていて、時雨を避けられる構造になっています。荷物を積み下ろしするクレーンとか、可動式の足場みたいなものも見えるので、ポート・ノットシティよりもスペースは小さいながら設備が充実して実用的な空間になっているように見えます。ポート・ノットシティでは船が入るだけで感動ものといった雰囲気でしたが、フラジャイル・エクスプレスの縄張りであるここは、まだ日常的に輸送船が出入りしていることがこの環境からわかります。

家族写真が手元にないことにサムが気づきます。「過去は捨てられない」という言葉とともにフラジャイルに拾ってもらって、手に握りしめたまま眠りこけていましたが、夢のなかでアメリに取られたので、そのまま彼女のビーチに置いてきてしまったようです。サムの様子に気づいたフラジャイルが「どうしたの?」と尋ねますが、サムは「何でもない」と答えをはぐらかします。

小説のサムは、切り捨てたい過去ではあったものの、いざ手放すことになると不安になると自身の胸中を語っています。「子供じみた感傷」だと自覚していたので、周りには感づかれたくなくて、「何でもない」の答えになったようですね。あの写真はもう自分には必要ないものだということでしょうか。サムがかたくなに第二次遠征隊になることを拒んでいたときの意思表示からすると、確かに写真を大切に持ち運んでいることは矛盾ではあったんで、なくして慌てるのはおかしいと本人もわかっていたんでしょう。

写真は前回もフラジャイルに拾って返してもらったように、何度もサムの懐からこぼれ落ちて離れようとしていました。アメリがわざわざ取っていったところを見ると、ちょうど手放す頃合いだったようです。この過去との離別は案外サムにとっていいものだったのかもしれません。ただ、アメリのことなので、過去から解放してあげたというよりは、これから別の新しいつながりを構築するための断捨離だった疑いもあります。これから私、もっとグイグイいくわよ的な。

それにしてもフラジャイルのお尻はいいお尻ですね。

立ち上がったサムの頭上を、クレーンで吊り下げられたコンテナが通り過ぎていきます。サムが船からレイク・ノットシティに降り立つと、先に下船していたフラジャイルがコンテナのなかでばっちりポーズを決めてサムを待っていました。今日もサムへのアピールを怠りませんね。しかし仮にも運送会社の代表をしている者が、大切なお届け物に足を載せるのはどうかと思います。それほどまでにサムという男はアピールせずにはいられない相手のようです。サムもここまでされたらちょっとぐらい褒めてあげてもいいのに。

コンテナのそばの地面に直置きされている荷物はサムの荷物だと案内すると、フラジャイルは傘を広げて去っていきました。前回かなり素っ気ない態度で冷たくしたわりには、まだ親切に対応してくれますよね。もっと怒ってもいいのよ……? 地面の荷物をシレッと踏んでいくとかさ。前回でちょっと作戦を変えることにしたのか、フラジャイルはここでサムに詰め寄らずに機会をうかがうことにしたようです。小説を読む限りだと、的確にサムの案内をしてきびきびと動くフラジャイルとは対照的に、サムはまだ寝起きで頭がぼんやりしていました。フラジャイルの背中をそれとなく見ながら、あらためて思っていたより小さくて華奢だと気づきます。「壊れ物(Fragile)」の名のゆえんです。一度今までと違う環境で寝たことで、これまで東部エリアを駆け抜けてきた怒濤の勢いがいったんとまって、周囲の物事を見る視点がちょっと変わる余裕が出てきたのかもしれません。

地面に置かれた荷物をかき集めて、港から階段を上り、同じ敷地内の少し離れたところにある配送センターを目指します。その最中にまた LOW ROAR の Patience が流れてきます。

「失うことに疲れた」という歌い出しから始まるこの曲は、タイトルのとおり我慢することについて歌った曲で、弱った心を歌い上げながら、そんな弱気になった気持ちを自分のなかから追い出そうとしているうちに朝を迎え、曲の最後にアラームで目が覚める構成になっています。サムは寝起きで新天地を迎えて、気分を引き締めようとしていたのかな?

途中で寄り道して、敷地の端っこに乗り捨てられたトラックからメモリーチップを回収しながら、配送センターにたどり着きました。ここの担当者のウィリアム・レイクさんが対応してくれます。名字のレイクはこれまたそのまんまなネーミングなんですけど、ウィリアム(William)はなにか意味があるのかな? いちおう一般的な William の名前の由来を調べてみると、「意志(will)」と「騎士の兜(helm)」を組み合わせた名前と見られているらしく、総じて「意志を守るもの」から「守護者」という意味合いだと考えられているようです。治安が悪い中部エリアの要所で窓口をしているからかな?

中部エリアは東部エリアより治安が悪いので、言葉の端々に人々の警戒心の強さが出ています。これからゲームの難易度が少し上がる雰囲気作りができています。

レイク・ノットシティもカイラル通信に接続して、北米大陸も半分手前ぐらいまでやってきました。こう見るとグラウンド・ゼロ湖は斜めに広がっているし、サムはそこをけっこう北上する形で渡ってきたんですね。ここはミネソタ州あたりかなぁ?

カイラル通信をつなぎ終えると、またアメリのホログラムが表示されて、この中部エリアの状況を説明してくれます。ここはブリッジズの第一次遠征隊が到着したころはまだそれほど危険地帯ではなく、人々もアメリカの再建に協力的だったそうです。テロリストの活動が活発化して治安が悪くなったのはこの1年ほどのあいだのことらしいので、イゴール大爆発にしろ、このテロ活動の活性化にしろ、明らかにサム単独の第二次遠征隊計画でアメリに舞台を用意されていた感があります。

もともとこの周辺はフラジャイル・エクスプレスが荷物を配達して人々をつないでいた彼らのお庭のような場所で、ブリッジズが来る前から配達網の基盤はできあがっていました。フラジャイル・エクスプレスの協力があってブリッジズがお邪魔できているところがあります。

ブリッジズ第一次遠征隊はこの中部エリアに、今サムがいるレイク・ノットシティと、北西のミドル・ノットシティ、さらに南部のサウス・ノットシティの3か所の都市を築きました。しかしミドル・ノットシティは、テロ攻撃で巧妙に配送荷物にカモフラージュされた旧世代の核兵器を送り込まれて消し飛び、サウス・ノットシティも同様の手口で半壊しています。ここレイク・ノットシティはそんななかで唯一残っている拠点なので、ウィリアム・レイクさんが、いくら第二次遠征隊のサムが相手とは言え、持ち込まれた荷物を警戒していたのは当然のことなのでした。ウィリアムはできる男なのだ!

カイラル通信をつなぐ予定だった拠点が軒並みやられているので、今の状態では残された拠点だけで Qpid を使ってもネットワークが構築できません。現実のインターネット通信とかだと電波が届かないとか、そういう表現になると思うけど、カイラル通信はカイラル物質の濃度が足りないみたいな感じなのかな? 苦肉の策として、レイク・ノットシティと、なんとか残ったサウス・ノットシティのあいだにある個人宅のシェルターもネットワークにつないで補う必要があるそうです。幸い、小説のダイハードマンの言によれば、このエリアでブリッジズの荷物を配達している委託先のフラジャイル・エクスプレスと業務提携したときに、個人宅の配送システムにもブリッジズの機材が導入されているので、配送端末に Qpid をかざせば問題なくカイラル通信とつなげるそうです。ここらへんもアメリの計算尽くだった気配がプンプンしますが、サムにとっての目下の問題は家主の許可を取ることです。

この世界で生き残っている人々はだいたい、みんなシェルターに引きこもっているプレッパーズと呼ばれる類の人たちです。アメリは「孤立主義者」と言い表しています。自己責任の概念が日本より浸透していて、個人の裁量で行動することが求められるアメリカ合衆国には、政府を信用せずに、いざとなったら自力で生き延びられるように自分の核シェルターを用意して、そこに生活に必要なものや身を守るものをため込んでいる人が少なからずいて、通常なら心配性過ぎるで済まされる彼らも、この世紀末の世界では生存競争で正解を勝ち取った強者になっています。政府のような支配階級が信用ならないことを経験から学んでいる彼らは、新たなアメリカの再建を訴えるブリッジズにとって、なかなかの強敵です。サムもどちらかというと彼ら寄りの思想の持ち主ですが、今はブリッジズの看板を背負う第二次遠征隊なので、ブリッジズの顔としてこれからカイラルネットワークに加入するように、そして理想を言えば新しいアメリカである UCA に加盟するように説得していかなければいけません。

とは言え、小説を読む限りだと、サムはここにきてちょっとずつ意識が変化してきているようです。つながりを拒んでいる者には、つながろうとしている者と同じぐらいそうする正当な理由があり、拒んでいる者を無理につないだアメリカの再建に意味はないとサムは考えています。しかしサムはアメリのためになんとかしてやりたいとも考えるようになっています。そのため、第二次遠征隊の仕事を引き受けたときのように、最初から無理だ、諦めろと切り捨てることはしなくなっています。

マップに散らばる黒点は、この大陸に生まれたブラックホールの群れだ。それらがつながって、不吉な星座を地上に描く。きっとそれは、この世界をまるごと呑みこむ怪物の姿をしているだろう。

小説『デス・ストランディング(上)』

サムは地図上でサウス・ノットシティが大きな黒いクレーターに変わる様子を目にして、周辺にも黒い点がまばらに広がっていることに気づき、この土地がむしばまれているように感じます。そしてこの黒い点がじょじょに増殖して、いつかすべてが真っ黒に呑みこまれてしまうと考えます。ノットシティをつないだ線が星座をイメージしているらしいことは以前からなんとなくわかっていたんですが、クレーターも対になる星座として扱われるんですね。なんかマップのイメージで見ると白黒でオセロみたいになっています。

「ブラックホールの群れ」という表現はともかくとして、太陽の「黒点」を比喩に使うのはなにか意図があってのことなんでしょうかね?

アメリのビーチからは、真っ赤に燃える天体が見えていました。最初は太陽だと思ったんですけど、よく考えたら寿命を迎えた惑星もこんな感じかもしれないから滅びかけている地球かなという話も以前に書いていました。黒点の例えはやっぱり太陽であることの示唆かな?

惑星がおもに固形の物質で形成されているのに対して、恒星はガスがおもな成分で、内部で核反応の爆発を繰り返しながら光や熱のエネルギーを放ち続けています。以前に対消滅のエネルギーに関連して、かろうじて残った北米大陸は、エネルギーが質量を持った形態をとることが多く、ビーチはそれよりもエネルギーのままの状態で残りやすい世界なんじゃないかみたいな推測を書いたことがありました。こう考えると、ビーチは恒星のほうが近いイメージなのかもしれません。時間の概念がおかしいのも、対生成や対消滅を繰り返して時間を逆流してくる陽電子に関連している可能性がありそうです。

小説ではプレッパーズの手を借りるしかないとアメリが話すとき、サムはアメリの胸元で金色の装飾具が光を放っていることに気づきます。のちほど登場するキープのことだと思います。私の勝手な推測ですが、金色の光はキューピッドの矢尻や小説での表現などから、絶滅体の発情を意味すると考えていました。金色のきらめきはサムに対する恋情の表現と思われますが、話の内容がプレッパーズなので、もしかしたら盛大に爆発するために必要な燃料をお気に入りの男に調達してもらおうとしているからかなと思いました。

アメリは話したいことを話し終わるとあっさり姿を消してしまいました。小説では通信が途切れて、ダイハードマンが彼女に代わって残りの説明をしてくれる流れになっています。もっと言うと、小説では、説明の最中にアメリの姿がマップに切り替わるとき、配送センターに一時的に鳴り響いた騒音をやり過ごすためにサムが目を閉じた瞬間に姿を消していたりして、手が届きそうでまったく届かないアメリとの距離感が強調される描写になっています。

ダイハードマンは「我々には新たな結び目(KNOT)を建設する余力も時間もない」と、あらためてプレッパーズに協力を呼びかけるようにサムに指示しています。サムもそのへんは心得ていて、ブリッジズになんとかする策があるなら、自分がここに来る前になんらかの対策をしていたはずで、野放しの現状を見るとそうではないんだろうと察しています。詳しい戦略をダイハードマンに問うと、フラジャイル・エクスプレスとの協力関係を最大限に利用することで乗り越えるつもりのようです。

人間が人間である以上、必ず死ぬ。主義や思想がどうであろうと、その死体を適切に処理しなければ、BT になる。 UCA の一員になってくれるに越したことはないが、少なくとも彼らの死だけは管理、いや把握したい。

ダイハードマン, 小説『デス・ストランディング(上)』

小説版では、プレッパーズの心理も巧みに利用するつもりであることがわかります。アメリはプレッパーズを「孤立主義者」と表しましたが、彼らも一人でこの世界を生きているわけではありません。生活必需品を配達してくれるフラジャイル・エクスプレスの存在があってこそ生き延びられています。最低限のつながりは、彼らにとっても命綱です。それを絶たれることを考えれば、多少の自分の信念を曲げる者も出てくるかもしれません。

また、彼らも人間である以上、死に対する根本的な恐怖を持っています。死にたくない、死ぬにしてもだれかに看取ってほしい、自分が生きていたことをだれかに知ってほしい、死んで周りに迷惑をかけたくないと普通の人は思うものです。実際問題として、死体が爆発物になるこの世界では、だれかに看取ってもらわないと周りも迷惑を被ることになります。死は本人だけの問題ではなくなっているので、お前が死んだらどうするんだという圧を外部からかけることもできます。ブリッジズはその本質的な心理を突いてカイラルネットワーク、ひいては UCA への加盟を促します。

死によって、おれたちはつながっている。ホモ・ディメンスたちを例外として、死への恐怖、BT への嫌悪、対消滅の脅威は誰にとっても共通だ。UCA が提供したシステムは、死を基盤に成立している。

小説『デス・ストランディング(上)』

小説のサムはこの戦略について、この世界は死でつながっていると考えています。この点で、サムもプレッパーズと立ち位置が似ています。国家を再建しようとするブリッジズと、国家再建に反対するテロリストたちが対立し、その争いの圏外で倹しく生きているのがプレッパーズやフリーのポーターたちです。彼らは死に起因した本能的な感情よってこの争いに巻き込まれていて、サムの場合はブリッジズに引き寄せられ、気がついたらブリッジズが掲げる国家の概念を背負うハメになってしまいました。フラジャイルの場合は、復讐心がブリッジズとのつながりを生んだようです。

フラジャイルも「協力を申し出た」と言うダイハードマンの言葉に、サムは彼女が求める「見返り」を気にしはじめます。この終末を迎えた危険な世界では、他者に親切にするお人好しはなかなかいません。相手の狙いを読み間違えると、のちのち大きな問題に発展しかねないことをサムはよくわかっているんでしょう。ここらへん、忙しい母親を持って、空気を読むことを余儀なくされていた幼少期の経験が響いているような気もなんとなくします。

ダイハードマンは彼女の意図について「それはわからん」としながらも、おそらく自分からすべてを奪ったヒッグスへの復讐が大きな動機だろうと話します。「憎しみや恨みは時が経とうと壊れない」はなかなかの名言だと思います。好き。

小説版では、この会話のあとにサムがフラジャイルの復讐心について考えを巡らせ、自分にはないものだという答えに至っています。憎しみや復讐は、その感情を向ける相手が必要なものであり、サムにはその相手がいません。サムにあるのは「後悔の念」であり、その出所はだれかと途切れてしまった過去の出来事です。サムにとって、家族から離れたことや、だれともつながらなかったことが後悔になっているんですね。そしてその後悔を打ち消すために行動すると、今度は束縛という問題に直面することになります。ちょうど右手首の手錠端末が象徴しているブリッジズとの関係のようなものです。サムは自身がつながらなかった者だからこそ、他者をつなぐ役割をしていると考えるようになります。

ダイハードマンはサムとの会話を切り上げ、「まずは休んで、準備を整えてくれ」とプライベート・ルームへ向かうようにサムに言います。確かに、船で座ったまま無理やり眠り込んで、サムは体がバキバキなのでした。若くないぜ!

レイク・ノットシティのプライベート・ルームで休むと、案の定またアメリのビーチに呼び寄せられます。サムが体を起こすと、見慣れた赤いヒールの女がビーチで独りたたずんでいました。

小説版ではここらへんの描写がまた拡張されていて、アメリがビーチについて語り出します。てか、今回、小説で増えた描写が多いんですよね。物語の基礎語りが終わって、小説の物語も勢いづいてきたのかもしれません。

この地球の生物ぜんぶが、海から生まれて、海に還っていくの。だから海には、この星の記憶が眠っている。そしてこの星の命を守ってくれている。波打ち際は、生と死を分かつ場所。海に棲むものにとって、波打ち際の向こうは死者の国。地上の生き物にとって、ビーチの向こうは死者の国。

小説『デス・ストランディング(上)』

ここの表現は、けっこうナゾです。考察で抑えておくポイントになりそうな気がするので、そのまま引用しておきます。海は生命の源を蓄えておくような場所で、死んだ生命がまた戻っていく場所だという考えは理解できるんですが、「星の記憶が眠っている」がこの『デス・ストランディング』の物語にどう絡んでくるのかは具体的によくわからないし、「星の命を守ってくれている」も具体的にどういうことなのかよくわかっていません。最後も興味深いんですけど、波打ち際を挟んで反対側は、お互いに死者の国なんですね。死者の国は絶対的なものではなく、相対的なものと考えられます。ある意味、物質と反物質みたいなものだったりするのかな?

以前から北米大陸は構造的にもう海のなかに沈んでいるんじゃないかという私の考えを書いてきたんですが、だとしたら、北米大陸は星の記憶だし、海に守られている状態と考えられます。北米大陸が海のなかの陸なら、対になるのはどちらなんでしょうね? サムたちは果たして海に棲む者なのか、地上の生き物なのか、素直に考えると陸の生物としたほうがよさそうですけどね。この表現からすると、少なくとも座礁してくる BT にとっても、北米大陸は死者の国であると考えられます。どっちにしろ、サムたちも見ようによっては死者ということになります。

ビーチに沿って、一列に死体が並んでいる。鯨、イルカ、カニ。名前も知らない小さな魚。あれは海からやってきた死体。ビーチの砂もみんな死体。貝殻や珊瑚や、とても小さな生物の死骸なの。

小説『デス・ストランディング(上)』

続く表現もおもしろいと思います。ビーチの黒い砂は、みんな小さな生物の死骸です。小説のサムは寝転んだビーチから起き上がるとき、頬や体に付着した死骸を払って立ち上がります。

サムは笑みを浮かべてアメリに歩み寄りますが、背後から走ってきた幼い自分に追い抜かれて唖然とします。幼い自分は無邪気に目の前のアメリに抱きつきます。

小説のサム少年は、土左衛門のように海から漂流してきます。それを見てサムは「波に運ばれて、打ち上げられた死体。だからそれは、過去の記憶だった」と語ります。過去が海から人間の子供の死体となってアメリのビーチに座礁してきます。時間の概念がないビーチでは日常的に起こることだそうです。前にサム少年は海のなかに沈んで北米大陸に帰っていくことを指摘していたんですけど、この描写もやっぱり北米大陸が海のなかにある前提なんですよね。

幼い人間の死体が嬉しそうに持ってきたのは、キープというインカ帝国の道具を模した装飾具でした。アメリへのプレゼントです。物語に登場するアメリは最初から当たり前のようにこのペンダントを身に着けていて、上のほうでもサムが光を放つ様子を目撃していますが、こういう背景があってアメリがこれを身に着けるようになったという物語がここで語られます。それは幼いサムとアメリの絆を象徴する物語でした。

キープは、太さや色などで区別されたヒモに結び目をつけて情報を記録する手段だったそうです。サム少年は「数をかぞえるのにも使うんだ」と話し、友達の数だけ結び目を作ると話します。実際のキープは、その結び目のパターンによって数字だけでなく、言語的な情報も記録できたと言います。インカ帝国は文字を持たない文化で知られているので、キープは文書の代わりのような役割も持っていました。ただ、現代のゲーマーがそれを解読できるかというと、ちゃんとした専門家のかたもまだまだ頭を悩ませているらしく、インターネット上に転がっている考察をざっと見てみましたけど、みんな推測の域を出ないものばかりみたいです。一番それっぽいのは、このゲームでよく楽曲が流れる Low Roar の Give Me An Answer のコードになるというものですね。自分から距離をとって煮え切らない相手に答えを出せと歌い上げる歌詞です。アメリはサムに自分から別れを切り出して、自立してほしかったのかな?

あと、キープの模様を左右対称にしてふたつ並べると蝶っぽいという話もありました。インカ帝国よりもうちょっと北のほうの中米で栄えていたアステカ文明では、原初の人間であるオショモコとシパクトナルのうち、女性のオショモコのおもな属性が蝶だと考えられていて、蝶は女性とよく結びつけられる傾向にあります。世界の終末に人間たちを食らい尽くすと言われている怪物のツィツィミメも女性と考えられていて、その主要な一柱である女神イツパパロトルは「黒曜石の蝶」を意味しています。蝶は物語のキーパーソンとなる女性であり、世界を滅ぼす絶滅体でもあるアメリと結びつけやすいモチーフかなと思いました。ただ、インカ神話と共通する考えかどうかは、私に知識がないのでわかりません。ゲーム本編に蝶が重要なモチーフとして出てこないので、たぶん私の気にしすぎだと思いますけどね。

キープ自体はシャスキと呼ばれる飛脚によって運搬されたというので、この点はサムの運び屋属性と結びつけることができます。キープが情報を記録する道具であったことを考えると、上のアメリのビーチの説明で出てきた「星の記憶」を結んで残し、サムが運ぶみたいなイメージにも広げられるかもしれませんね。

友達の数を記録すると言うサム少年に、アメリは「サムと会うたびに『結び目』を増やしていく」と語ります。キープはまさにアメリとサムの絆の記録です。小説のサムは幼いころの記憶と同じ情景を第三者として見つめるなかで、キープをサム少年に着けてもらったアメリが涙を流していたことに初めて気づきます。今回のサムはフラジャイルの小さな背中といい、これまで気づかなかった女性の違った側面に気づくことが多いですね。なんか、男として株を上げる時期なのかな?

このキープのエピソードで注目すべきはアメリの友達がサムしかいない点だと思います。前回アメリは「独りでいるのは、生きていても死んでいても同じだった」とサムに語っています。ビーチにいるアメリは孤独で、それが当たり前すぎて孤独を感じることもありませんでしたが、サム少年がアメリを慕ってここにやってくるようになったことで彼女に変化が訪れます。サム少年はアメリが孤独を感じるきっかけであり、孤独を癒やしてくれる存在でもありました。アメリのビーチで、本人以外にその存在を示したのはサム少年だけだったんでしょう。彼女にとって、その存在がいかに重要だったかがわかりますし、アメリにとっては、その存在はつながりであり、束縛でもあるんだと思います。

キープを着けてもらったアメリが、「ビーチ(ここ)には『大切なもの』、『自分に繋がりがあるもの』しか持って来られない」と話します。ここらへんは今後の展開に絡んでくるビーチの設定の説明でもありますが、同時にサム少年が「『大切なもの』だよ、僕が作った」と答えることで、キープの重要性がさらに強調されるようにもなっています。

キープはビーチに持ち込めるほど、二人の大切なつながりを象徴するものです。アメリはその言葉に感極まって、サム少年を抱き寄せます。

しかし、この直後、アメリはその様子を凝視している大人のサムも見据えています。ビーチの主である絶滅体のアメリは、過去から座礁してきた記憶と言葉を交わしながら、同時に未来からその様子を見つめる同一の存在の視線もきちんと意識しています。見方を変えれば、アメリは今のサムにこれをあえて見せていたとも考えられます。「ほら、私はあなたにとって大切な存在だったでしょ?」みたいなリマインダーです。

ビーチには時間の概念がありません。だから過去も未来も混在できるんだと思います。過去の記憶が人間の子供の死体として座礁する様子を、小説のアメリは「これもビーチではよく起きることなの」と言って平然としています。アメリには過去も未来もお見通しなのかもしれません。彼女の超常の存在めいた達観した考えは、こういうところから形成されているんでしょうね。

平然としたアメリとは違って、過去の情景だと思っていたアメリの視線に射貫かれたサムは心底狼狽していました。とっさに胸元のドリーム・キャッチャーをつかんで、目の前の悪夢を遠ざけようとしています。そのドリーム・キャッチャーは目の前の悪夢の源がくれたお守りなんですが、そんなことどうでもよくなるぐらいに慌てていたのかもしれません。

時間の概念がないと言うと、ダイハードマンが言う「憎しみや恨みは時が経とうと壊れない」も、時間によって色あせることがない感情ですよね。この作品で怨念の権化みたいな存在になっているのは、のちほど出てくるサムの実父のクリフォード・アンガーです。彼はビーチにいる限り報われない存在なのかもしれません。もしかしたらアメリも、色あせることがない感情を抱えて、みんなの色あせることがない感情をなんとか前へ一歩押し出すためにデス・ストランディングを起こそうとしているのかもしれません。

悪夢にうろたえていたサムを現実の世界に引き戻したのは、フラジャイルでした。フラジャイルって、わりとこんなふうにアメリと対になっているところがあるような気がします。いつものようにお目ざのクリプトビオシスをサムの鼻先に出して、いつものようにサムに嫌そうに断られて、いつものように自分の口に放り込みます。ふいに悪夢から目覚めてうろたえていたサムも、お決まりの目覚めの儀式で落ち着きを取り戻し、すっかり北米大陸の住人としての感覚を取り戻していました。

どうやってここに入ったのかを尋ねたサムに、フラジャイルは長官のダイハードマンの許可を得たと答えます。サムはあまりのプライバシーのなさにいら立ちを隠せません。ものすごく真っ当な感覚だと思います。サムが美少女だったらこれだけで犯罪ですよ?

フラジャイルがサムの就寝中にプライベート・ルームに土足で侵入してきたのは、このミサンガを配達するためだったようです。それはフラジャイル・エクスプレスの配達人であることを証明する ID で、地元住民たちのシェルターに出入りするために必要なものでした。「これから先、必要なものよ」と言う彼女の背後にサムの仕事着が映っているとおり、間違いなくこれからのサムの仕事に必要とされているものです。しかし結果的にナイス・タイミングでしたけど、普通に考えたら、「それ、今じゃなきゃダメ?」問題が勃発する用件です。

フラジャイルが持ってきた ID は、小説の記述によると赤と白の繊維で編み込まれたミサンガらしいです。フラジャイル曰く、彼女の血とカイラル結晶が編み込まれています。映像で飾りのようにぶら下がっている金色の石がカイラル結晶なんでしょうね。そう言えば、ブリッジズから支給されて、サムの身分証明になっているストランドにもサムの血が編み込まれていましたね。この世界の ID は、こういう方式が基準になっているのかもしれません。

現実世界でも指紋とか虹彩とか静脈とかで個人を判別する生体認証が普通にありますけど、かなり厳密なものですよね。その特定方法は、先天的に生まれ持ったものによって個人を判別するものです。そこらへんから、なんとなく選ばれし者にしか許されないみたいな印象も受けるんですよね。だれもが努力で後天的に備えられるものではなく、特定の星のもとに生まれた者にしか許されないといった感じです。

フラジャイルが持ってきたミサンガは、ある意味、フラジャイルの身分を偽る物です。この辺りの配達荷物には、テロリストの攻撃でいつ爆発物が混入するかわからない不安があります。サムにこの ID を渡すことは、その隙をあえて広げることなので、彼女は自身の組織の信用を落としかねない行為をしていることになります。それほどまでに、彼女はサムの力を借りてヒッグスに復讐してやりたいんですね。

小説のサムはさらに、今までここのプレッパーズたちが自身の信念を貫いて生活できていたのは、その考えを支持しながら荷物を運んできたフラジャイル・エクスプレスの存在があったからだと指摘します。しかしブリッジズ第二次遠征隊のサムが来た今、フラジャイルが全面的にサムの UCA 勧誘をサポートすることで、プレッパーズとフラジャイル・エクスプレスの蜜月は終わりを告げます。フラジャイルはこの父の代から受け継いできた長い信頼関係をなげうってでも、ヒッグスに復讐を遂げる機会をもたらすサムとの新しい協力関係を手に入れようとしていました。まさに復讐の鬼です。

フラジャイルはこのミサンガを「ある種の『絆』」と言い表します。絆は人と人をつなぐものであり、束縛するものでもあります。このミサンガはサムとフラジャイルの協力関係を意味するものであり、「こちらも協力するので、そちらもそれ相応の見返りをよろしく」という圧力をかけるものでもあります。サムは最初、差し出されたミサンガを黙って見つめて受け取ろうとしませんでした。業を煮やしたフラジャイルはサムに体温が伝わるぐらい近くに詰めて座ります。接触恐怖症のサムはその気配から押し出されるように入れ替わりで立ち上がります。

せっかくサムと二人きりのプライベート空間に入れたので、フラジャイルがサムを説得するために自分の身の上話を始めます。本当なら船の上でやりたかったことなのに、時間がかかってしまいましたね。出直したかいもあって、今回はサムも話を聞いてくれました。

しかし、まだ彼女の話を他人事としてしか聞いていないサムは、一人で復讐する気かと尋ねます。フラジャイルは否定してから、自分のビーチを経由してワープするジャンプ能力をサムの前で実践してみせます。ここの否定する前に長めの瞬きを挟むあたりに、さすがのフラジャイルさんもサムの反応にいら立ちを隠せなくなってきたなという印象を受けます。小説だと逆に微笑みはじめてるんですけどね。

ビーチは物質的な場所ではなく、個人の精神にひも付いたスピリチュアルな場という設定になっています。アメリやハートマンなどの特殊な能力者を除き、人は自分のビーチにしか行けません。フラジャイルは自分のビーチを経由して、この北米大陸の好きな場所にワープできます。そしてフラジャイルとサムにきちんとした協力関係の絆があれば、フラジャイルのビーチを通ってサムがワープすることもできるという理屈のようです。たぶんストーカー女の愛があふれて、サムがフラジャイルの「大切なもの」になるんでしょう。だたし、ゲーム的なご都合で、ワープ先はカイラリウム濃度が一定以上になっているカイラルネットワーク圏内に限られています。

連続ジャンプを目の前で見せるフラジャイルが、ビーチでカイラル物質にさらされてどんどん涙目になって涙を流しはじめるのは細かいなと思いました。フラジャイルがワープする様子を見て、小説のサムはアメリのようだと感じています。いやいや、アメリばっかりじゃなくて、目の前で必死こいてアピールしてるフラジャイルのことも考えてあげてって思うんですけど、ここでもアメリとフラジャイルは対になっているんですよね。たぶん、フラジャイルのミサンガもアメリのキープと対になるサムとの絆だと思います。ミサンガって、私ぐらいの年代の老人からすると、昔 J リーグが開幕したときに流行ってたアクセサリーの印象が強いんですけど、最近の子はあんまり知らないんじゃないかな? 最近だと、むしろ震災のチャリティー活動とかで売られているものみたいなイメージが強そうです。サッカーの本場の南米由来っていう印象がずっとあったんですけど、ミサンガという名前は日本独自のものだそうです。ずっと身に着けて、切れると願い事が叶うっていうのは本場でも同じらしいんですけどね。昔に流行ってたときは、友達とおそろいのものを着けて友情の証しがどうこうみたいな話もあった気がします。

意気揚々とジャンプ能力のパフォーマンスをサムに見せつけたフラジャイルでしたが、連続ジャンプは体に負担がかかるらしく、鼻血が出てしまいました。ビーチに行って体にかかる負担は、どうも具体的には体の血か血中の成分を消費することみたいなんですよね。だからフラジャイルは普段から造血作用があるクリプトビオシスをお気に入りのスナックのように持ち歩いてつまんでいます。小説では鼻血までは流れてないんですが、明らかに血色が悪くなってサムの目の前でクリプトビオシスを食べています。それを見たサムが、アメリとは違うと感じています。もう基準が全部アメリやな!

アメリがビーチと北米大陸を移動するときにフラジャイルと違って身体的な負担を感じないのは、そもそも肉体がないからというのが大きそうです。失う血も、血中成分もありませんが、もしかしたら反対にアメリも北米大陸に来るときは、作中で描かれないだけで、なにか代償を払っているのかな?

鼻血で興を削がれたフラジャイルが一気に本題に移ります。サムはこれから、アメリがいるエッジ・ノットシティへ向かうので、ヒッグス率いるテロリスト集団との衝突は避けられません。言い換えれば、目的は違えど、フラジャイルの標的と同じ相手と渡り合うことになります。フラジャイルは一人で復讐を遂げようとしているのではなく、サムと一緒に復讐を果たそうとしているわけです。そのためにフラジャイルは自身の組織のリソースをなげうち、今見せたワープ能力をサムに貸すと言っています。

フラジャイルの言わんとすることを悟ったサムは、「オレは『運び屋』だ。化け物やテロリスト退治は専門じゃない」と彼女の誘いを断る姿勢を見せます。しかし彼女はまっすぐサムを見つめて無言で歩み寄ります。

ついにフラジャイルの無言の圧に押されてベッドに座り込んでしまいました。サム、弱ッ!

フラジャイルは自分も手伝うので、サム一人で狂人や怪物退治をする必要はないと説得を試みます。いや、実際どうやっても戦場に立つのはサムでしょうけどね。そのためのバックアップを惜しみなくするということのようです。フラジャイルの言葉を聞きながら、視線を宙にさまよわせていたサムは絞り出すように「その見返りはなんだ?」と尋ねます。

どうもサムはなあなあで協力関係を築くようなことはせず、「自分がこれをやったらあなたは満足なんですね?」みたいな、取引条件を先に明確化させておく保険がほしいようです。これも長年面倒くさい義母のもとで振り回されてきた男のさがなのかもしれません。でも、父親に愛されて育てられて、いい関係を築けていたフラジャイルは、きっとそういうタイプじゃないんでしょうね。彼女は肩が触れあうほどの距離でサムの隣に腰かけて、自分がサムに望んでいることは、今の提案を再考してくれることだという訴えしかしませんでした。たぶん、相手がこれをしてくれたら自分はこれをしてあげようみたいな、健全な人間関係の掛け合いや構築が自然とできるタイプなんだと思います。そういう人からすれば、契約書みたいになにをすればいいかみたいな条件を事前に出し合う付き合いは野暮ったいものなんでしょう。もっと言えば、自分がこんだけ譲歩して協力すると言っているのに、煮え切らない男だなと思っているのかもしれません。けっきょくこの場はサムが根負けして、差し出されたミサンガを断れなくなっていました。

英語版のフラジャイルは、ミサンガについて“Call it an incentive”と言っています。“incentive”にはなにかをするときの「動機」や「刺激」、もっと言えば馬の鼻先のニンジンのような報奨といった意味合いもあります。フラジャイルはこれを束縛ではなく、ご褒美としてサムに受け取ってほしいんでしょう。そのほうが協力するほうは気分がいいですからね。ただ、担ぎ上げられるほうのサムは居心地が悪いんじゃないかな……?

フラジャイル・エクスプレスの ID を配達し終えると、配達人のフラジャイルはベッドから立ち上がって、自分の傘をサムのプライベート・ルームの一角に差して去っていきました。これにより今後は、プライベート・ルームの傘からフラジャイルを呼び出して、カイラル通信をつないだ拠点にファストトラベルできるようになります。わざわざ移動するのが面倒くさい拠点へ行きたいときはもちろん、東部エリアは実質、もう船がないと戻れない土地になってしまったので、あちらの拠点に戻りたいときもフラジャイルの力を借りることになります。

そんなわけで、次回のサムは中部エリアの配達を開始します。

 パワースケルトンをボクに下さい! へ続く

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